事業期間:2016年度〜2020年度

2020年5月13日 (水) │ ボイス学生インタビュー:楽しかった海外の大学との交流【ビジネスシステムデザイン分野】

永田 智視さん 会津大学 コンピュータ理工学部 3年
本田 隆浩さん 日本大学工学部 情報工学科 3年
石井 響さん 秋田公立美術大学美術学部 コミュニケーションデザイン専攻 3年
上地 悠悟さん 東京工芸大学 芸術学部 ゲーム学科 3年
(注:所属・学年は 2020年3月時点のものです)

ー受講コースについて

永田さん:“会津大学で実施する創造力実践プログラム”において「地域をめぐる新体験」をテーマに、西会津を舞台として地域イノベーションをICTで解決するというものです。西会津の利用者は、西会津の道の駅やパーキングエリア以外のコンテンツを利用していないので、お店や観光地を知ってもらうWebアプリケーションを開発しました。タイのチュラーロンコーン大学、モンクット王工科大学トンプリー校、日本大学工学部、会津大学の学生が西会津に集まり、夏合宿を行いました。10月からは、メンバー間の距離をさらに縮めて開発を行いました。
本田さん:タイを含めた他大学の学生との関係作りから始め、異文化理解(英語の壁)を経験し距離を縮めていきました。テレビ会議を使いプロジェクトを進めていきました。
石井さん:室蘭工大が提供するシステムデザインコースを履修しました。室蘭の水族館への提案を題材に、1週間の夏合宿を行いました。室蘭工大の研究室の方と遠隔でプロジェクトを進めていく上でどう対応してよいか分からず、作業分担などプロジェクトを進めていくのは苦労の連続でした。
上地さん:産業技術大学院大学のアジャイル開発コースを履修しました。アジャイル開発概論、アジャイルチームキャンプのあと、後期10月から大学のゼミの仲間とプロダクト開発を進めました。私の場合は、大学のゼミ仲間で参加し、そのチームで開発するという流れでした。スクラムをメインに、KPT(Keep Problem Try)の流れで開発してきました。

-どこで知ったか

永田さん:川口先生から教えていただきました。卒業後は利用者を考慮したアプリケーションを作成したいと考え、人間中心の設計ができることを知り、チーム開発を学びたいと思い受講を決めました。
本田さん:3年次が始まる前のガイダンスでenPiTの授業を知り、他大学とも交流できることを聞いたのでコミュニケーション能力の向上やものつくりを知りたいと思い受講を決めました。
石井さん:専攻の先生からLINEで3日前に連絡が来たので申し込みを行いました。他大学との連携や、違う分野の人と触れ合えることに興味がありました。
上地さん:ゼミに入ると必修ということもあり、単位獲得にもつながるので受講しました。

-受講理由

永田さん:実際に利用者のニーズを聞き、自分たちで定義をしていくことに期待をしていました。
タイの大学生と一緒に活動を行い英語でコミュニケーションをとること、また英語ができない人に対し通訳をする場面もでてきたので不安でした。しかし、次第にチーム内の距離が縮まり慣れてきたことや、タイの学生の協力もあり、この不安は取り除かれました。
本田さん:ものつくりに興味がありました。英語でコミュニケーションをとると聞いて非常に不安でした。
石井さん:大学ではテーマを与えられてそれに答えていくことが多く、ポスター作品などイメージをつくることが多かったのですが、実際に動くものを作りたいと思っていました。授業だけでなく課題も解決しなければならないのでスケジュール管理が大変だと聞いていました。
上地さん:ゲーム開発をする場合、今まではベータ版提出期限直前で開発するなどまともな開発を行っていなかったので、きちんとアジャイル開発を学びたかったです。ただし、アジャイルがあまりにも難しかった場合、やっていけるのかという不安がありました。

- 受講中楽しかったこと

永田さん:夏合宿でチームメンバーと会って交流することが楽しかったです。特に、日本人がタイ語をしゃべったり、タイ人が日本語をしゃべったりして距離を縮めたことです。チームで作り上げた成果を評価してもらえたことに達成感を感じて嬉しく思いました。
本田さん:技術面は、不安があり自信がありませんでした。しかし、西会津の方に実際にみてもらったら“よくここまでやったね”、“実際にここがよいね”と言われ本当に作って良かったと思いました。会津に赴いた時の何気ないやりとりも楽しかったです。
石井さん:合宿でチームの交流ができたこと、グループで何かをつくる経験が楽しかったです。長く遠隔でプロジェクトを進めてきてましたが、発表時に初めて実際にメンバーと会うことができ、嬉しかったです。
上地さん:合宿も楽しかったのですが、音声認識機能を実装するときに色々なことができることを知り、開発自体が面白かったです。

- 受講後に満足・不満に感じたこと

永田さん:他大学の学生と交流してネットワークができたこと。また、タイへの意識が強くなりました。ただ、他の授業もあってenPiTに割ける時間が少なくなったことが残念な点です。
本田さん:大勢の前で発表する機会もあり、人前で発表することが上達した気になりました。一方、情報共有がおろそかになり、思いつきで計画なしで物事を進めてしまったことが悔やまれます。
石井さん:実際に形にできた点は満足していますが、もっと良いものができたのではないかと今は思っています。
上地さん:アジャイル開発について、実用レベルに達する程度までは理解できました。この考え方を利用して今後は、ゲーム開発を行えそうです。ただ、途中でチームメンバーが1名欠けてしまい、もっと、コミュニケーションをとっておけばと悔やまれてなりません。

- 自己評価

永田さん:80点です。プロジェクトをチーム全員で最後までやり抜いたこと。タイの学生と一緒にチームワークができたことです。ただし、もっと時間をかけて、自分の役割をこなしたかったです。
本田さん:70点です。お客様の課題を抽出して解決策まで導けたことに60点。さらに、そのお客様から高評価をもらえたことに+10点です。制作過程では情報共有が不十分で勝手に機能追加してしまいマイナスとしました。
石井さん:70点です。発表時は不安もありましたが、予想以上の評価をいただきました。初めのアイデア出しに時間をかけすぎたため、ものづくりに割く期間が少なくなってしまったことが残念です。
上地さん:90点です。アジャイル開発を勉強できればという軽い気持ちで受講したにもかかわらず予想以上でした。プログラム作成時に音声認識に時間をかけすぎてしまったことは反省ポイントです。

- 受講時に気をつけたことは

永田さん:とにかく会議は全員で参加すること。共通認識を得て確認を行うため、会議は必要な時間でした。
本田さん:全員会議はなかなかやれなかったが、会議の場では、皆の認識を合わせるため決定事項をその過程を含めて伝えていくことに気をつけました。
石井さん:レスポンスが遅い方なので、できる限りチーム内でのやりとりに関してはレスポンスを早く返そうと努力しました。
上地さん:技術レベルに差があるチームだったので、孤立させないことや達成感を持てるように配慮しました。皆で仕事を分担して対応できるようにしました。

- 役立つと思えた点は

永田さん:実際に課題を発見して課題解決を行うこと、もう1つは異文化の人とのチーム開発です。
本田さん:ざっくりとした顧客課題を明確にして深堀していく点と顧客の課題を正確に把握する術を学べる点です。
石井さん:グループでアイデアを考え、形にしていく点です。
上地さん:GitHub未経験者が多かったのですが、プロジェクト内で利用でき経験できた点です。

- 受講後、自分が変わったなと感じる点

永田さん:物事をロジカルに考えるようになりました。
本田さん:人にものを伝えるとき、発表を行うときに緊張することなく自分の考えを相手にはっきり伝えることができるようになりました。
石井さん:お金の動きなど今まで気づくことがなかった視点で物事を考えるようになりました。
上地さん:アイデアや意見を発言する際、自信を持って言えるようになりました。エレベータピッチの考え方を知り相手を知って意見を言うことができるようになりました。

- 新3年生、4年生へのアドバイス

永田さん:会津大生は全員受けた方が良いと思います。ものをつくるだけでは意味がなく、利用者に使ってもらえうよう考えることが大切です。コミュニケーションを通してチーム開発を経験することは重要です。
本田さん:工学部の学生は全員参加してほしいですね。顧客の課題を解決するためにプロジェクトを進めていくことは良い経験ですし、人として成長できる機会です。
石井さん:提案することが苦手な方、人に新しい何かを見せたい方は参加するべきです。参加すると企業の方にも意見をもらえます。自分とは違う見方の人から意見をもらえる機会は貴重です。特に、美術系、デザイン系の学生はグループで考える機会が少ないので是非、受けてほしいです。
上地さん:全員に受けてほしい。受講すると徹夜で開発をしないですみますし、根拠を持ってゲームを作れるようになります。


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永田 智視さん 会津大学 コンピュータ理工学部 3年



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本田 隆浩さん 日本大学工学部 情報工学科 3年





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石井 響さん 秋田公立美術大学美術学部 コミュニケーションデザイン専攻 3年





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上地 悠悟さん 東京工芸大学 芸術学部 ゲーム学科 3年