事業期間:2016年度〜2020年度

2017年11月27日 (月) │ ボイスenPiT1でやってきたことを学部の授業に活かす~組み込みシステム分野~

九州大学大学院システム情報科学研究院
情報知能工学部門 教授
福田 晃 (ふくだ あきら)
九州大学大学院システム情報科学研究院
情報知能工学部門 教授
鵜林 尚靖 (うばやし なおやす)
九州大学大学院システム情報科学研究院 学術研究員
細合 晋太郎 (ほそあい しんたろう)
九州大学大学院システム情報科学研究院 学術研究員
中村 啓之 (なかむら ひろゆき)

――九州大学ではどういうプログラムになりますか?
鵜林先生: 九州大学では、PBL要素を取り入れた演習カリキュラム「基礎PBL1、2、3」を、学部の2年から4年までの正式科目としました。基礎PBL1(システム開発基礎)と基礎PBL2(ロボット開発基礎)は必修、基礎PBL3(ロボット開発応用)は選択科目です。enPiT1に引き続いて大学院、学部ともに実践教育が継続できています。
細合先生: 2016年度には、連携大学でのトライアルとして、九州大学と東海大学、徳島大学の3校連携で実施しました。
――enPiT1の成果で有益だったことは何でしょう?
鵜林先生: enPiT受講生は時間の使い方が上手ですね。大学院生の場合、研究活動は大変重要で、PBLと研究の2つをこなすのは大変ですが、効率よく作業をしているという印象があります。もう一つの成果としてプレゼンテーション能力の高さが挙げられます。enPiT1の受講生は最近学会で賞をいただくことが増えました。PBLコースでは、いろいろなプレゼンテーションを行いますが、相手を納得させるプレゼンテーション能力は非常に重要と認識しています。
――他大学への教材の展開は?
鵜林先生: すでにある教材を再利用する、既存科目を新しいものに順次置き換えていくのが現実的だと思います。タスクに分けて、簡単なスケジューリングができるところを抑えつつ、システム開発というのはこういう風にやるんだということを体験することです。
――合宿はいつ開催ですか?
中村先生 : 春合宿と夏合宿と2回です。春合宿は九州大学と東海大学の共同でテレビ会議を使います。夏合宿は東海大学で行い、東京の方に行ってそこで全員集まってやりました。
――学生へのメッセージをお願いします。
鵜林先生: 就職してエンジニアになるにしても、研究者になるにしても、周囲の人を巻き込んでコミュニケーションをとっていかないとやっていけない時代になっているので、そういった能力をenPiT2を通じて身に付けていただけたらなと思っています。
福田先生: こういう技術が必要なんだといった、いろいろなことを覚えていく良いチャンスです。やっぱり基本的な学問は結構大切なんだなとか、そんないい勉強にもなると思います。