事業期間:2016年度〜2020年度

Emb 組込みシステム分野

組込みシステム分野運営委員会を中核に推進

連携大学

組込みシステム分野の連携大学は九州大学と名古屋大学の2校です。推進体制は、上部組織として組込みシステム分野運営委員会(九州大学、名古屋大学の教員で構成)を設置し、2013年度は11月、1月、3月の3回、2014年度は5月、7月、9月、11月、1月、3月の6回、2015年度は5月、7月、9月、11月、1月、3月の6回、2016年度は4月に合宿を行い、5月以降はWebEX(Webを使用した会議システム)にて随時打ち合わせを実施しました。組込みシステム分野運営委員会の下にサブとして九州大学、名古屋大学各々の事業運営委員会を設置した。さらにその下には、カリキュラム策定、教材開発、FD、教務、広報などのWGを設けました。

九州大学

九州大学は、大学院システム情報科学府情報知能工学専攻社会情報システム工学コースQITO(Kyushu University Information Communication Technology Architect Education Program)の中に、サイバーフィジカルシステム人材育成プログラムPEARL(Practical information Education collaboration network Against Research fields and Localities)を新設し、本事業に取り組みました。事業運営委員会はPEARL運営委員会と称し、学内教員と参加大学の教員、企業などのアドバイザーで構成されます。2012年度6名であった学内教員を2016年度は12名に増員し、2013年度13名であった学外委員もオブザーバー(委員候補の委員会出席者)も含め2016年度は27名まで増員。2012年度は12月、2月の2回、2013年度は4月、6月、9月、12月、2月の5回、2014年度は4月、8月、1月の3回、2015年度と2016年度は4月に1回の打ち合わせを実施し、これ以降の打ち合わせはチャットによるオンラインで随時行い、体制固めと教材開発・広報などを実施してきました。

名古屋大学

名古屋大学は、大学院情報科学研究科が本事業に取り組みます。各専攻から教員1名が参加する事業実施委員会と、参加大学を含むOJL実施担当者からなるOJL実施担当者会議を設けました。さらに、それらの上位に参加大学の代表者と企業のアドバイザリ委員を含む事業運営委員会を設置し、実施体制を整備しました。アドバイザリ委員は、アイシン精機株式会社、株式会社デンソー、トヨタ自動車株式会社、富士ソフト株式会社の4社から1名ずつにご協力をいただきました。
2016年度は、6月28日に第1回の事業運営委員会を開催し、OJL基本コースのテーマと受講生を承認。さらに、3月1日に第2回の事業運営委員会を開催し、受講生の修了認定を行いました。

参加大学、連携企業、団体

組込みシステム分野の参加大学は、2012年度の18大学、2013年度の27大学、2014年度の31大学、2015年度の35大学から2016年度は38大学に増加。企業および技術アドバイザー・教育アドバイザーの参画は、2012年度の17社、2013年度の32社、2014年度の38社、2015年度の43社から2016年度は45社・団体に増加しました。その他、ESSロボットチャレンジのサポート企業など、我が国を代表する組込みシステム関係の企業が、スプリングスクールとサマースクールで参画しました。
大学教員と連携企業などのアドバイザーの役割としては、九州大学PEARLの連合型PBLでは、指導教員と外部アドバイザー(企業の技術アドバイザー・教育アドバイザーや他大学の教員)が共同して指導にあたります。
名古屋大学のOJLは、下図に示すフレームで実施し、大学教員と企業の管理者とPMが学生を指導。大学教員は学生とのペアで参加し、学生の技術的な指導にあたります。さらに、OJLテーマを提供する連携企業からは管理者が参加し、学生の発表に対してコメントを加えるなどして、企業が要求する水準を具体的に示し指導にあたります。

OJLフレーム
OJLフレーム

OJLの大きな特長は、各OJLプロジェクトに専任のPMを置くことです。PMは、学生に対して、OJLテーマにおける開発を、一つの開発プロジェクトとして位置付け、開発を自己管理するように指導。これにより、学生は、すでに学習したソフトウェア工学の開発プロセスに関する知識を、実際の開発に対して実践することを体験します。
連合型PBL、OJL、いずれにおいても、連携企業からの参加者は、短期集中合宿におけるFDやPBL発表会の場で、実践的な側面から大学に対してアドバイスを行います。

学内教員の活用

学内教員の活用方法については、先導的ITスペシャリスト育成推進事業に従事し、連合型PBLやOJLに関する経験を有する学内教員を指導教員として活用。その際に、若手教員を優先的に指導教員に登用し、教材開発(教科書の出版など)の主担当とします。プロジェクト管理の経験がない若手教員に対しては、FDを行いプロジェクト管理の実務能力を養成します。

外部人材の活用とその知見の定着、継続体制作り

外部人材の活用(移転)

九州大学PEARLの連合型PBLに参加する各大学は、参加チーム単位でESSロボットチャレンジもしくはETロボコンのどちらかのテーマを採用し、学会の有識者から全面的なバックアップを得ました。各参加大学は、可能な限り本事業に参加し、参加大学の指導教員が本事業全体の教材開発にも従事。各連携企業も、技術アドバイザーとして本事業に参加しました。
OJLでは、プロジェクト管理の経験を持つPMを配置するために、企業での開発経験者を専任で雇用。さらに、企業の技術者が、開発者として参加することも歓迎しています。企業の技術者と一緒に仕事をすることは学生にとっても有益です。

外部人材の知見を定着させるための施策

短期集中合宿では、指導教員、PM、発展コースの学生、企業からのアドバイザーなどが参加し、分散PBLの指導方法や進め方についてFDを行いました。学内教員、参加大学の指導教員は、外部の人材(企業からのアドバイザーや学会関係者)との交流の場を得ることができ、そこで得た知見を次のPBLやOJLの指導に活かすことができました。
成果発表会や組込みシステム教育シンポジウムは、参加大学や連携企業だけでなく、広く外部に公開し、外部の参加者からのフィードバックを活かす場となりました。
短期集中合宿でのFDや対外シンポジウムを通じて得た知見を指導教員が持ち帰り、2017年度以降も、各大学で実施するPBLやOJLで活かします。
PBLやFDの知見を蓄積、共有し、次の4項目を行うことで事業期間終了後も活動を継続できるような体制の構築を推進します。

  • 教材の共有:本事業の成果に基づいた教材の公開(教科書として出版予定)。
  • 単位互換制度の整備:他大学からも単位が取得できる仕組み。
  • 学会との連携:一般社団法人 情報処理学会との合同イベントの継続。
  • OJLの継続:OJLを継続して実施できるよう、企業に費用負担を働きかける。